2025-02-11 満月前に我思う、中古品のこと 仙人の戯言 ※記事内に広告あり 書類ケースに入っている一通の封筒。 封は開けられぬまま、書類に紛れていました。 時おりその存在を目にすることはあっても、手にとって開けるまでには至りません。 注文履歴を遡ると、2024年6月12日。明日で8ヶ月が経とうとしています。 開封しなかった理由は、届いたその時には既に気持ちが逸れていたから。中古本は、読むぞ!という時まで開封する気になれないから。 紙は空気を吸うものですからね。いざ封を開けてしまうと、前の持ち主や置かれていた店舗の放っていた空気が、自分の家に放たれるようで気持ちの良いものではないのです。 リンク 水で流せるものなら速攻洗い流してしまうのですが、本はそうもいきません。 図書館の本も嫌いだし、昔でいえばレンタルDVDの不織布バッグやケースも触るのが嫌でした。 剥き出しで販売されていた衣類は、購入後まず洗います。誰がどんな状態の手で触ったか、誰が試着したか分からないですからね。 こういうのを潔癖症といったり、行き過ぎると強迫性障害となるのでしょう。 最近すこし分かったのですが、潔癖症っぽいのに自分の身の回りは整理整頓されていないとか、片付け下手な人は、未知の物、例えば目に見えない他人の菌などに対する恐怖心が強いのだろうということです。 人ってそんな綺麗なものではない。 鼻くそをほじりながら読んでいた本かもしれない。 誰かが変なことをしながら見た、大人のDVDが入っていたケースかもしれない。 トイレで大を済ませたあとに試着したズボンかもしれない。 上げだしたらキリがないですが、想像力が働きすぎると「汚い!」となってしまいます。 なんでもかんでも拒絶反応が出るわけでもありません。本当の潔癖症であれば安宿も温泉も耐えられないと思いますが、そこら辺はなんとかなるレベル。 案外そのあたりの線引きは、自分ルールだったり、その時の気分だったり、とテキトーだったりするのかもしれません。 中古品が嫌いな気持ちと、新品が手に入らないなら仕方ないという気持ち。 その狭間でいつも揺れるのですが、中古品も丁寧に大切に扱えば、いずれ自分の物となる感覚はあります。 ようやく開封する気になったので、少し外に出して古いニオイを飛ばしてから読もうと思います。